細かくって細い縞を「万筋」って言うんですが、遠めに見て無地に見える。が、近くで見れば確かに縞だと。そんなところが粋だってぇことで江戸好みな柄のひとつでありますな。ちょいと物足りなく思えるようじゃ粋じゃない。このくらい引いていなくっちゃいけないね。
で、こういう引いた着物は帯でなんとでもできる。もちろん帯揚げや帯締めでもよほど印象が変わる。で、あんまり派手なものや大柄で色がたくさん入っているものを合わせるのも野暮になる。いろいろ入れたくっても我慢我慢てぇところでありますな。
紺や黒の帯でもよし、遠めに柄のはっきりしない更紗なんぞもいいかも知れねぇ、博多もしゃんとしていいね。いかにすっきり着こなすかってぇのがこういう柄の面白さでありまして、縞もここまで細いと小紋と同じように考えるのがいいかなと。
さて、あなたならどんな風に合わせますかね。そんな想像をするのも楽しみでありますな。
(女房がこれで誂えます)