がま口であります。手ぬぐいでもって作りまして、ちゃんと裏地もつけて女房に縫ってもらいました。で、縫いあがったものに金具をつけるのはあたしの仕事であります。いかついように見えますが、案外手先は器用だったりいたします。えーっと、自分で言うもんじゃねぇかな。わはは。
まま、あらかじめ金具のサイズに合わせて寸法を取るんですが、金具のほうもサイズが豊富でありまして、いろいろな大きさや形があるんです。今回はちょいと大きめで持ってくいがスクェアーな物を使うことにいたしました。大きく開きますから、かなり使いやすい。金具をはめるのも意外と簡単でして、誰でも慣れたらすぐに出来るんじゃねぇかなと思いますよ。
まずは金具にボンドを入れます。量が多すぎると金具からはみ出して汚くなりますから、結構慎重に入れます。
でもってかなあ具に生地をはめ込むんですが、センターをしっかり揃えまして、金具の尻のところもきっちり揃えます。これがちゃんとしてねぇと、歪んじまって見苦しくなっちまいます。
金具と布地の間に紙紐を挟み込んでいきます。これもしっかり挟み込まないと、使っているうちに金具と布地がはがれちまうことになりますので、しっかりと何度も確認しながら挟み込む。
最後に金具の隅をかしめてできあがり。一晩置けばボンドも固まります。今日は三つ拵えたかな。で、お客さんの中には、気に入った生地を持ってきてこしらえてくれなんてぇ方もお見えでして、もちろんそんなこともやっております。シミになっちまって着ない着物とか、気に入った手ぬぐいとかをお気に入りの大きさでもってお作りいたしますので、どうぞお持ちくださいまし。金具代金と工賃だけでやりますよ。
(オリジナルのがま口ってぇのも良いもんだ)