夏の着物ってぇのはなかなかに大変でありまして、正直涼やかな風にしておりましても、着ている本人はなかなかに暑くって大変なものであります。が、そこは心意気でありまして、あたしのところへお見えになるご婦人方は夏こそ着物!とおっしゃる方が多い。で、そんな方々はやはりちょいとしたアクセントに凝っておられますな。
蜻蛉玉で拵えた帯留であります。京都では「ぽっちり」と言いますな。帯の真ん中にぽちっとかわいらしく付いているからなんでしょうな。それでも、このちょっとしたアクセントが全体は支配してしまいかねないものでありまして、そうそうバカにしたものじゃない。粋にも、上品にも、可愛らしくもなるアクセントでありまして、こういうところのお洒落が出来るようになりますってぇとなかなかのものじゃねぇかなと。夏だからこそのお洒落ってぇのがまた心意気でありますな。
(夏に負けちゃならない)