ぶん屋の抽斗

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2017年 07月 22日

駅のうなぎ屋「やまよし」さん

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「夏土用」ってぇこともありましてうなぎでもと。えっと、ちょいと気になっているウナギ屋さんがありましてそこへ行こうじゃねぇかってぇ話になりまして西の方へ。愛知県との県境近くにある「新所原(しんじょはら)」てぇ駅があるんです。東海道本線と天竜浜名湖鉄道(通称天浜線)が乗り入れている駅であります。その駅舎にあるってぇことでもって話のネタにはいいなと。で、美味かったら儲けものぐらいのノリで行くことにいたしました。











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東海道本線は新所原の駅舎の階段をちょいと上がりますれば、天浜線が乗り入れている側のホームへ出る手前にそのウナギ屋さんはあります。まずは窓口で注文をし、料金を払いまして店へ入るんですが今日伺ったときは10分待ちだってぇことであります。メニューは一切れ、二切れ、一匹とありまして¥2100の一匹丸ごとの定食をお願いしました。席が空いたら呼びますのでホームでお待ちくださいと。ホームが待合なのねと思いまして隣接する天浜線のホーム待合でもって待つ事に。新所原はひなびた田舎の雰囲気がありまして実にのどかでいい。西の方には天浜線の車両がポツンとあったり。天浜線は新所原から奥浜名湖を経て東海道本線の掛川駅までの運行をしております。単線の田舎電車なんですがなんとも風情のあるところを走っておりましてそれぞれの駅周辺には見どころがいっぱいあったり致します。そのうち天浜線の旅をしなくっちゃななどと女房と話している時に席が空いたとお呼びがかかる。

駅舎の階段を降りましてすぐ横に隣接した小屋(失礼)へ入りますれば4人掛けのテーブルが一つに2人掛けのテーブルが二つ。8人で満席であります。キャンプ場のバンガロー程度の広さでもって駅舎のヤドカリ、てぇよりも駅舎にへばりついているフジツボのような(重ねて失礼)お店であります。ま、味がよければいいんじゃねぇかってぇことでもって供されるのを待つ事に。座って冷たく冷やした緑茶をなめていますれば出てきた出てきた。






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大きなお椀状の丼と漬物、お吸い物。まずは丼の蓋を取りましてうな丼とご対面。なかなかいい面構えでありまして駅にへばりついたフジツボのようなお店(本当に失礼)とはギャップがある。で、おもむろにお吸い物をいただくんですが、残念ながら肝吸いじゃありません。が、すっきりしていてダシがしっかり利いていてちょいと薄味でおいしい。で、おもむろに蒲焼を隅の方からいただく。香りがね、いいんだ。一口頂いて女房と顔を見合わせる。美味い。まず焼きがいい。周りがさっくりしておりまして歯応えがよくってさらに噛み進みますれば中はふんわりと。で、うなぎの脂と旨味がじゅわっと染み出てくる。関西と江戸前の間の味だなと。おそらく蒸しは弱めでもって強火でもって焼いてから遠火でじっくり炙ったような感触であります。表がさっくり焼きあがったことで中に旨味が閉じ込められている感じ。タレはちょいと甘めではありますが重さはなくってさらりとした甘さがある。が。薄味でもってきつくない。うなぎも肉厚がありまして旨味がたっぷり。蒸し過ぎてべちゃべちゃになっちまうところや、サクッとしているけどそれだけでふんわりするほど肉厚のない貧相なうなぎだったりってぇところが多かったりするんですが、2100円でもってこれだけのうなぎを提供するところはあたしの記憶の中ではほかにない。フジツボのような店(腹の底から失礼)だと侮るととんでもないことになる。勿論もっと美味しいところもあるのは知っていますが、コストパフォーマンスがすごい。これはね、隠れた名店でありまして女房とまた来ようとお互い確認をいたしまして店を後にいたしました。ここで弁当を買って天浜線の旅ってぇのもいいねと。本日も大変おいしく頂きましてご馳走様でした。

(漬物がまた美味しかった)









by komamono_bun_ya | 2017-07-22 18:52 | 飲み食い | Comments(0)


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