「卵はどうされますか?」
「炒り卵でたのむ」
昨日は高山へ日帰りで打ち合わせに行って来まして、寝たのが11時頃でしたかね。早朝に起きまして海へ行ったんですが、夏の日差しの下ハダカで入って気持がよかった。そんなこともありまして、ちょいとのんびりしすぎちまったんです。気がつけばすでに8時を回っておりまして、慌てて海から上がりまして着替えておりますってぇと女房からのメール。朝餉を用意して待っているってぇことでありました。
先月買い込んだ青唐辛子の苗からは順調に実を収穫することが出来まして、今朝も味噌汁には青唐辛子をを刻みまして入れていただきました。なんだかどんどん辛くなってきておりまして、うれしいことこの上ない。しかも青野菜の爽やかな味が口の中にぱあっと広がりまして幸せを感じる。
「さやえんどうも上がりますか?」
「おっ、パリッと良い歯応えじゃねぇか」
「河合さんから昨日いただいたものなのよ」
「ああ、直栽培のヤツか」
「ええ、取れ立ての物にはかなわないわね」
「まったくだ、新鮮だってぇところでもう違うからな」
河合さんてぇのは蜻蛉玉の職人さんのことでありまして、もうかれこれ8年の付き合いになりますかね、あたしが今の「ぶん屋」を立ち上げる前からのお付き合いでありまして、共に相談をしながら蜻蛉玉を世に出している古い仲間であります。あたしん所と同じで夫婦仲がよくっていつもニコニコしている。そんな方達の手作りの味でありまして、夏の爽やかな味が食卓に。
「ベーコンも河合さんのご主人が作ったものよ」
「おお、昨日そうやって聞いたな」
「油は炒めてよく落ちていると思いますが」
「ん、塩っ気も強くなくってうめぇな」
「良かったわ、頂き物で美味しいのは本当にありがたいわね」
「まったくだよな」
なんだか飛騨へ出かけますってぇと、仕事で行ったのか、旧友に会いに行ったのか、よくわからなくなりますな。ありがたいことであります。そんなみんなの真心のこもった朝餉でありまして、心から感謝を。今朝も美味しくいただきましてご馳走様でした。
(ありがたや、ありがたや)