「今朝は海をお休みしたんですか?」
「休むつもりじゃなかったんだが、涼しくってぐっすり寝ちまってさ、起きれなかったんだ」
唐辛子の苗は順調に育っておりまして、毎日採りたての唐辛子をいただける。これがたまらなく幸せでありまして、時折青唐辛子の苗にできる赤唐辛子がすごい。何が凄いったって、その辛さでありまして、ちょいと暴力的な辛さであります。が、青いものは青い味てぇ具合でもって、赤いものにはやはり赤い味がいたしますな。肉厚もしっかりありまして、まるでパプリカのような味わいが美味い。
「お"~くるぜ~」
「大丈夫ですか?」
「うめぇんだ」
「何が悲しくってそんなに辛いものが美味しいのかわかりません」
「やけにキッパリ言い放つじゃねぇか」
「だって、そんな辛いものをがりがり食べて、顔が真っ赤ですよ」
「辛いからうめぇんじゃねぇか、それに素材としての美味さもあるんだ」
「わからなくはありませんけど、私には信じられません」
「ひと欠けいってみるか?」
「じゃ、少しだけ・・・」
「どうだ?」
「お箸がすでに辛いんですもの」
「うめぇぞ」
「確かに鮮烈な辛さですね、爽やかだわ」
「だろ。それみろってんだ」
「でも、そんな大量に入れてがりがり食べられませんから」
「いいんだよ、おいらはおいらなんだから」
「でも、そのお水は"チェイサー"でしょ?」
「ん、辛味逃がし」
「お味噌汁をいただくのに"チェイサー"なんて・・・」
毎朝のことではありますが、辛いものってぇのには習慣性があります。で、どんどんエスカレートするものでありまして、味噌汁が辛くないのは面白くない。ま、出来れば辛い味噌汁が飲みたいなと。是非皆さんもお試しになっていただければあたしの気持ちもわかるんじゃねぇかなと。スピリッツを飲んでる訳じゃないのにチェイサーが欲しくなる理由がわかりますよ。あはは。今朝も美味しい朝餉をありがとう。
(しかし美味い)