ぶん屋の抽斗

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2011年 09月 09日

名物裂「あぜくら」

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この文様は名物裂の中のひとつ「あぜくら」であります。名物裂ってぇのは、その昔遣唐使によってもたらされたものでありまして、法隆寺宝物殿に納められている布の文様のことであります。とりわけ珍重されたものでありまして、現在ではその文様を慶弔道具に使うことが多い。







これは金封袱紗と数珠入れでありまして、同じ文様を使っております。別の柄でもいいんですが、同じ柄のほうが統一性があって品がいいものですな。とりわけ、慶弔道具に使われる文様は品格の高いものがよろしい。お祝い事にせよ、弔いにせよ、心を伝えるものでありますから。

この「あぜくら」の文様は、主文と副文とからになりまして、主文は藤菱の八花文と唐草の蔓によって美しい曲線で構成されております。副文は周りに八ツの華文を巡らせた菱形の花葉文の大小で構成されております。ま、名物裂の持つ品格が如実に現れている文様であります。








名物裂「あぜくら」_e0220163_18221836.jpg


慶弔道具は品格が必要であります。ここのところ贈り物やお返しにと求めに来られる方が多いようでありますな。ご自身ではなかなか買おうと思わなくても、いただければうれしいもののひとつではないでしょうかね。

(使う機会もなかなかに多いものでありますな)

by komamono_bun_ya | 2011-09-09 18:25 | 慶弔道具 | Comments(0)


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