「朝餉が整いましたよ」
「おっ、すまねぇな、朝は味噌汁に限るぜ」
早朝の海から帰ってまいりますってぇと、女房はちょいと早めに起きて朝の散歩をしていたようであります。いつまでも寝ているよりずっと体調がいいだろうってぇ事で薦めていたんですが、どうやらその気になったようでありますな。今朝は急に冷え込んだこともありまして、海帰りの冷えた体に熱い味噌汁はご馳走でありますな。今年の夏は青唐辛子がたくさんできまして楽しむことが出来ました。が、そろそろ終わりかなと大分葉が落ちた苗に改めて美味しくいただきましてと感謝をいたしました。まだもう少し楽しむことが出来そうであります。
「おっ、きんぴらごぼうじゃねぇか」
「ええ、道の駅で買ったごぼうなんです」
「ああ、昨日買ったやつか」
「はい」
「おっ、確かにアクが少なくって泥臭くもねぇ」
「ホントね」
ごま油でもって炒めたきんぴらごぼうは、赤唐辛子で真っ赤に色づいておりまして、これが我が家の定番の味となって久しい。女房が拵えるきんぴらごぼうは見事にあたしの好みの真ん中でありまして酒の肴におかずにと、食卓に上るのを楽しみにしております。さて、今日も一日健やかに過ごそうじゃねぇかと。いつも美味しい朝餉をありがとう。
(朝飯が美味いのが健康)