ぶん屋の抽斗

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2012年 02月 15日

消えていく昭和の残像

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ちょいと用事がありまして街中へ行くことになったんですが、久しぶりにちょいと路地へと入ってみることに。第一通りは金華楼の横っちょにある細い路地でして、まっすぐ南へ向かいますってぇと取り壊しの始まった松菱が見える。手前右側にあるのはカレーハウスブータンでありまして、この通りは「親不孝通り」と呼ばれていたんです。






子供の頃はこの「親不孝通り」からまっすぐ南を見れば、「おもちゃの王国ヤマタカ」が見えまして、胸が躍ったものでありました。夜ともなれば怪しげな人のたむろする通りは少し怖かった思い出もありまして、一坪の小さなバラック作りの店舗が並ぶ通りでありました。その一角に親父が通う握り飯屋がありまして、一杯引っ掛けた帰りには寄ることもありましたな。






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そのすぐ北側には「ランプ横丁」なんてぇ看板が着けられてはみたものの、あたしの記憶は「親不孝通り」のままでありまして、思春期の頃はちょいと苦い思い出もあった場所でありますな。浜松の老舗百貨店「松菱」が倒産してから長い間そのまま放置されてきまして、不景気に陥った製造業の町のシンボルのようになっちまったんですが、それもやっと撤去作業が始まりまして跡地は何になるのかなとも。その昔は西部や丸井なんてぇデパートもあったんですが、長い不景気でみんな撤退しちまった町であります。何か大きな動きがあるとはちょいと思えない。とはいえ思い出の詰まった町でありまして、あれがなくなり、これがなくなりと、昭和の残像が少しずつ消えていくような思いでありますな。






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今、浜松でデパートといえば遠鉄百貨店だけであります。大手有名ブランドが軒を連ねまして、お洒落でもあり、ちょいと高圧的にも見えるアーケードが出来ておりますが、こういうものばかりが良いとは思えないんですがね。昔っからあるものをうまく残していけないものなのかなとも。残す残さないってぇのは消費者が決めるものでありまして、関心をもたれなくなれば捨てられていく運命は免れないものであります。あまりよそよそしい顔になるのは寂しいなとも。

(変化はつきものではありますが)

by komamono_bun_ya | 2012-02-15 18:38 | 日々徒然 | Comments(0)


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