どうにも「小物」ってぇのは嗜好品でありまして好みてぇ物が表へ出るものでありますな。その人がどんな物を持っているかってぇことだけでもって、心の中をちょいとばかり垣間見たようになる。ま、そう意味じゃあたしのような商いってぇのは自分の好みをさらけ出しているようなものでありましてなんだか恥ずかしいような気もいたしますな。こんな籠巾着だっても、ほぼ妄想でもって仕入れたりいたします。もっている女性の年恰好や背格好、ちょいと色白でもって恥ずかしそうに笑う仕草とか。ま、必ずしもそんな方にお買い求めいただかなくってもいいんですが、そんな方が持ってくれたら良いななんてね。小物ひとつでもっていろんな想像をする。そんなことも楽しみの一つではあります。
(これが似合う方、いいですな。はは。)