ぶん屋の抽斗

bunakane.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2016年 10月 31日

ステロイドの離脱症状 (備忘録)

ステロイドの離脱症状 (備忘録)_e0220163_18264763.jpg

昨日の日の出であります。いつ見ても気持ちの良いものでありまして、早朝に海へ行く目的の一つだったり。昨年、指定難病であるCIDPに罹患しましてなんとか一命をとりとめ海へも復帰できるようになりました。しかしながらまだまだ完全復帰には程遠くって、CIDPの「手足の力が入りにくい」症状はまだある上に、長期にわたるステロイド剤の投薬による副作用とみられる症状と、ステロイドをやめたことによる「離脱症状」が出ております。正直ちょっときつい。









離脱症状は、ステロイド剤の長期投与によって本来副腎で作られるはずの「副腎皮質ホルモン」を体が産制できなくなって起きる症状とのこと。次のようなことが起きるてぇ話であります。

・腹部の痛み
プレドニゾロン中止時に強い腹部の痛みを訴える人は意外に多い。胃痛や食道や胃の灼熱感によるものであったりする。

・うつや不安、気分の変調
多くの人がうつ傾向を訴える。不安症状の報告はそれよりは少ない。これは、ホルモン量やHPA機能の変化によるものと考えられている。同時にエネルギーの低下を感じる方も多い。ただし、体が回復してくれば安定してくることを知っておくと良い。

・自殺念慮
うつ傾向が強く出て自殺念慮を誘発する場合がある。減量中にそうした症状が出た場合はすぐに医師に相談することである。副腎機能が回復してくれば、徐々に改善し通常の状態に戻るはずだ。

・体の痛み
中止時に強い体の痛みがでることもある。最後の服用から起算して、数週間続くこともある。あまりにも痛みが強いようであれば、服用量を戻して改めて徐々に減らすことを検討する。

・食欲不振
プレドニゾロンは食欲増加と関連しているため、中止した時に食欲が減退することがある。服用中には常時空腹感があったのに中止すると食欲がガクンと落ちる。

・下痢
離脱時に下痢を訴える人もいる。もし辛ければロペラミド(ロペミン)を含む下痢止めなどが使っても良いだろう。このステロイド離脱による下痢に良い適応だ。

・めまい
様々な薬の離脱症状として良く出る症状。めまいが出たら慌てがちだが、大抵すぐよくなる。きついものだと数週間出るものもあるが、薬が体内から抜けて時間が経てばいずれにしても症状は徐々に消えていく。

・眠気や倦怠感
離脱によりほとんどの人に強い倦怠感やエネルギー不足感が発現する。これは、長い間薬に頼って機能していた体がそこから離脱していくにあたって避けられないプロセスだ。コルチゾールホルモンのレベルが下がると、エネルギー不足気味になるので、その恒常性を取り戻すには時間がかかる。

・発熱
中止時に発熱がある人もいる。プレドニゾロンがない状態に再適合しようとしている体の反応だ。この熱は通常最後の服用から1週間以上続くことはない。もし、それ以上続くなら医師に相談してよりゆっくりと減量を試みるなど検討した方が良い。

・頭痛
作用機序からして、重度の頭痛も抑えられる薬なので、中止した時に元々あった頭痛よりも強い痛みを感じることがある。時に片頭痛を誘発することもある。

・HPA(視床下部—下垂体−副腎系) の変化
長期間に渡ってこの薬を服用すると、誰もがHPAの変化をきたす。外からプレドニゾロンを補充している状態に体が慣れてしまい副腎が十分なレベルのコルチゾールを産生できない状態になるのだ。徐々に減量したとしても体が自然にコルチゾールを産生できるようになるまでは時間がかかる。

・関節痛
ステロイド中止時に激しい関節痛が出ることはよくある。これは内因性のコルチゾール産生が落ちているために起こる。離脱に伴う炎症の発現による場合もある。痛みがひくまでは体にストレスをかけすぎないことが大切だ。時に痛み止めを併用する。

・低血圧
中止時に血圧低下をきたす人もいる。ステロイドは血圧をあげる作用があるが、急激に中止すると血圧が急低下する。場合によっては、血圧が下がりすぎてめまいや失神に繋がるリスクもある。必要なら減量時に血圧をモニタリングしておくことも大切だ。

・低血糖
中止時に低血糖を起こすこともある。急激な低血糖は危険なので、必要であれば甘いものを備えておくとよいかもしれない。

・筋肉痛
一部、長期にわたって続く筋肉痛を訴える人がいる。もし辛ければ痛み止めなどで必要時に痛みを緩和するなど対策をしても良いだろう。

・吐き気
中止時に強い吐き気を催すことがある。この症状は続いたとしても数日で徐々に良くなる。徐々に減量しているのであれば、吐き気が長く続くことは少ない。

・嘔吐
中止時に嘔吐する人もいる。あまりにも急激に減量しすぎて、体が適応しきれない時に起こる。もし嘔吐するなら、減量に対して過敏状態であるか減量が早すぎた可能性がある。

・振戦(ふるえ)
多くのひとが、手足の不快な震えを訴える。良くある症状というわけではないが、生活に支障をきたす可能性がある。

・皮膚の発疹
中止時に皮膚の発疹が出ることもある。皮膚の灼熱感や痒みは皮下神経の刺激によるものではないかとする説がある。皮膚の痒みや刺激感があったら離脱症状を疑う。

・衰弱
中止時に筋力低下や倦怠感を起こすことがある。この痛みと衰弱感から完全回復するまでは数週間〜数ヶ月を要することすらある。長期間服用した場合の離脱で特に起こりやすい。

・体重減少
長期に渡ってプレドニゾロンを服用していると、体重がかなり増える傾向にある。体重増加の程度は個人差がかなり大きいが、完全に薬を中止した後、数週間で体重が落ち始める。

など。読んでいるだけで鬱になりそうでありまして、あてはまる項目も多い。嘔吐や吐き気、倦怠感に関節痛と筋肉痛、ひどいめまいに発疹や痒み、目がかすんで見える霧視など。いずれも自分の体が副腎皮質ホルモンを分泌してくれれば治る症状のようではありますが、これがほぼ毎日ひどくなったり軽くなったりはあれども続くってぇのはかなりストレスのあるものであります。その上CIDPで受傷した神経の傷の治りもまだ遠い感じもするし。まだしばらく戦わなくっちゃでありますな。早く気持ちのいい朝日のように体もすっきりしてほしいものであります。

(痛みだけでもなくなれば楽なんですがね)







by komamono_bun_ya | 2016-10-31 18:44 | 体のこと | Comments(11)
Commented by Mana at 2020-10-28 12:30 x
はじめまして、こんにちは。
ステロイド減量について調べていたら
こちらのブログにたどりつきました。
お体の調子はいかかですか?
わたしは、難病でステロイドを服薬し
現在、減量中です。減量するたびブログにあるような
症状がでますが、医師には離脱症状ではないといわれます。
とくに腹痛がひどく、夜も痛みでぐっすりねられません。
ぶん屋さまも、腹痛などあったのでしょうか?
毎月減量のたび、腹痛がおき最低でも1週間は苦しい生活をおくっています。
医師にきいても否定され、こちらのブログを拝見し
コメントをさせていただきました。
Commented by komamono_bun_ya at 2020-10-28 14:02
Manaさん

こんにちは。プレドニンは3か月の間一日60㎜服薬しまして、そこから少しずつ減らして2年半服薬しました。その後の離脱症状は結構ひどいものがありましたが、最近は大分ましになってきました。とは言え、服薬をやめて二年半たってますがw あたしは腹痛は無かったなぁ。ひどいのは炎症が収まらないことが一番かな。筋肉痛なんぞ出ちまえば1週間以上筋肉痛が出たまんまだったし。いずれにしても時間はかかりますが、少しずつ改善していきますよ。
Commented by Mana at 2020-10-28 15:12 x
早速の返信ありがとうございます。
服薬をやめて2年半たっても、完全に離脱はなくらないのですね・・・(´;ω;`)
私は40mを1か月、あとは1か月ごとに40m→20m→15m→10m→7.5m→現在6mで、コメントを打っている今も痛みに耐えながらです(´;ω;`)
ぶん屋さまがブログでかかれている、腹部の痛みを訴える人は意外に多いというのは、医師からの説明だってのでしょうか?
いろいろ調べてもヒットするものがなく・・・
ぶん屋さまは筋肉痛があるのですね。私は全く筋肉痛はなく
腹痛、胃痛、動悸、震え、脱力感があります。
やはり病気によってちがうのかもしれませんね。
少しずつ改善していく!その言葉だけで少し救われます。
Commented by komamono_bun_ya at 2020-10-28 16:30
> Manaさん

あたしはCIDPという指定難病で、抗体が自分の神経を攻撃し脳からの運動指令が漏れ四肢に力が入りにくくなるという難病でした。なので発病直後ステロイドパルス療法を受けたんですが、一日に1ℓのステロイドを点滴し、それを三日間行うってやつで相当量のステロイドが体内に入ったんです。なので離脱症状もなかなか改善しなかったんじゃないかなと。「備忘録」に記した副作用及び離脱症候群の症状はプレドニンの副作用としてネット上にあったものをコピーしました。他にも同じ難病の方がいて、ステロイドの離脱症状には3年かかったとおっしゃる方も見えます。いずれにしてもあたしの場合免疫不全症候群の一種なので、発病後に歯周病が一気に加速してはも8本抜く羽目になりました。それでも最近は7割近くまで戻っている感じがします。長いトンネルも抜けるまでもう少しかなと。
Commented by Mana at 2020-10-28 16:53 x
パルスだったのですね。
私は、指定難病の好酸球性消化管疾患でした。
この病気は、とにかく腹痛がひどい病気で入院中自殺を頭がよぎったくらいつらかったです。
長いトンネルはやくぬけれるよう、願っています。
私も、まだまだ長いトンネルぬけだせるよう
気持ちだけはしっかりもって、がんばろうとおもいます。
ご返答いただきありがとうございます。
病気自体はステロイドでおさえられてるようですが……
ぶん屋さまの病気も、なかなか難しそうな病気ですね。
でも、回復にむかっているようでなによりです。
Commented by komamono_bun_ya at 2020-10-28 17:55
> Manaさん

あたしがステロイドの服薬をやめて1ヶ月後くらいから離脱症状が出始めたんです。CIDPに罹患した時に戻ったんじゃないかって体の麻痺が出始めたんです。つまりステロイドで病気が抑えられていたんだと思うんです。で、ステラロイドをやめたらまた同じ症状が出始めたと。あたしはまだ後遺症で下半身に力が入りづらい感じで、走ることや、下りの階段を急いで降りることができません。無理をすると転びますから。おそらく、体が副腎皮質ホルモンの分泌を始めたらどんどん良くなると思います。他の疾患との合併症に気をつけて、気をしっかり持って体と対峙してください。いちはやい回復をお祈りします。
Commented by Mana at 2020-10-30 16:03 x
ぶん屋さま、ありがとうございます。
今日も、離脱症状なのか腹痛で受診し
様々な検査をしました。
あいかわらず、離脱症状ではないと否定され……
むしろ、ステロイドによる離脱症状はないひとが多いとまでいわれ……泣きたい次第です。
ぶん屋さまも、お体にきをつけてくださいね。
ぶん屋さまの、ブログに出会えたことに感謝です。
丁寧に返信していただき、本当にありがとうございます。
Commented by komamono_bun_ya at 2020-10-30 17:32
> Manaさん

医者は認めませんよ。責任を追求されることになりますから。大変ですが人には自浄作用があると私は信じます。くれぐれも合併症には気をつけてください。
Commented by Mana at 2020-10-30 19:09 x
医者は、医学書にあること以外へたなことは言われないのかもしれませんね。
合併症とゆうのも非常にこわいです。
どんな合併症があるのか……
自浄作用!私もそれを信じて頑張ってのりこえようと
おもいます。
ありがとうございます。
Commented by とむすけ at 2022-05-16 09:25 x
初めまして
夫と息子がステロイド治療が必要な病気です。
こちらのサイトが本当に参考になりました。ステロイドが重篤副作用を惹起する情報が、少しずつですがわかるようになってきました。医師に聞いても、副作用についての情報はほとんど教えてもらえず、自力でかき集めています。
今は、息子は代替療法で改善してきており、ステロイドの薬の強さを本当に実感しています。
離脱症状についてですが、アドレナル・ファティーグという本がとても参考になります。そこに記載されていた副腎に良いサプリを摂っていますが、改善があります。
ご存知かもしれませんが、エドガーケイシー療法のひまし油もかなり解毒に有効です。
ぶん屋さんも、お体大事になさってください。
ありがとうございました。
Commented by komamono_bun_ya at 2022-05-16 17:27
とむすけさん

コメントありがとうございます。あたしがステロイドをやめてから4年が経ちましてなんとか離脱症候群からは解放されたように思います。医学的なことはあまりよくわかりませんが、自分が体験したあれこれを又追記として書き加えようと思っております。


<< 今日の暦      腹前後/トロ目ながら伸びるレフト >>