1982年のアルバムです。ああ、もうそんな昔になっちまったのかって感じ。よく聞いたアルバムでありまして、1曲目の"The Rain" は特に聞きすぎてちょいとスクラッチノイズが出てる。哀愁をたたえたボサノバ調のアダルトな曲調が胸をかきむしるようであります。シンガポール出身でもってオランダでブレイクしたミュージシャンであります。ギタリストにしてボーカリスト。「オランダのスティービー・ワンダー」なんて触れ込みでしたが、言われてみればそんな気もしないでもないけどてぇ程度。声は癖が合って好みは分かれるかなとも思いますが、決してシルキーではないものの張りがあってどこか哀愁がある。LP一枚を通して落ち着きがあってヨーロッパ的な、それでいて南国の夕日を感じさせるようなAORであります。ちょいと浸りたくなる一枚ですな。このアルバムはなくさなくて本当に良かった。
(レコード整理は楽しくもあり大変でもあり)