赤玉万筋の蜻蛉玉簪

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蜻蛉玉(とんぼだま)の簪(かんざし)であります。蜻蛉玉てぇのはガラスで作ったビーズでありまして、歴史は遡ること奈良時代には日本へ入ってきたようでありますな。勾玉と一緒に呪術的なことに使われていたようでありますが、江戸時代には立派なアクセサリーに。キラキラときれいですし、陽にかざすとことさら透けて美しいことから町娘たちには人気だったようであります。阿多社時代劇が好きなもので、見ておりますればたまに蜻蛉玉の簪をしている方がいたりね。そんなときはちょいとうれしくなったりします。

えっと、江戸時代もてはやされた色は赤でして、珊瑚を模した色ってぇことでそうだったのかなと憶測をしてみたり。ま、季節と色の関係に敏感だった時代でもありまして、赤は比較的どの季節にも合うってぇ事でもよかったのかなと。で、この赤玉には細かな縞が入っておりまして、幾重にも重なっております。細い縞がたくさん入っているのを「万筋」と言いまして、ことさら江戸っ子にはもてはやされたようでありますな。なんといっても江戸っ子の縞好きは尋常じゃありませんから。時代劇を見ていても縞の着物がほとんどですもんね。

赤い色に万筋なんてぇことになればことさらいいんじゃねぇかなと。あたしんとこのは職人さんが一本一本丁寧に手作りでもって拵えているんですが、すべてシンプルなもの。知り合ったころから十数年たちますが、あたしがまずごちゃごちゃしたものが好きじゃない。シンプルイズベストでもってシュッとしたのがね、いいのね。あんまりごちゃごちゃしてると簪ばかり目立っちまってコーディネイトの邪魔にもなるし。アクセサリーってぇのは引き立て役ですから。料理でいえば隠し味でもって表へ出過ぎるのは野暮ってぇものであります。ま、そんなシンプルでもってシュッとした簪がちょいちょいあったりしますので「komamonoぶん屋」を覗いてみてくださいまし。








by komamono_bun_ya | 2019-08-15 17:29 | 簪/髪飾り | Comments(0)