庭にオキザリスが咲き始めました。七十二候は第七十一候「水沢腹堅(さわみずこおりつめる)」を迎えました。本日は旧暦の元日であります。が、こんなに暖かな冬は今までありませんでしたな。なんだかいろいろ心配になっちまいます。それぞれの季節がそれぞれの趣であることが自然でいいと思うんですが。
本日の暦であります。
1月25日 土曜日 (旧暦 一月朔) 丁卯(ひのと う) 一白
選日:一粒万倍日(いちりゅうまんばいび) 一粒の種が万倍にに増える吉日です。そのために諸事成功を願って事始に用いられ、古くから、特に商売始め、開店、金銭を出すのによい日とされています。反面、増えて多くなる意味から、人から物を借りたり借金するのには凶の日です。
二十八宿:女(じょ) 稽古事始め吉。訴訟、総論、掛け合い事、婚礼、葬式凶。
中段:みつ(満) この日は満の意で、万障万物すべて満たされる良日。建築、移転、結婚、祝い事吉。
六輝:先勝(せんかち・せんしょう) 先勝日の略。急用や訴訟などに吉の日とされています。ただし午後は凶となります。
本日は「左遷の日」であります。901(延喜元)年のこの日、右大臣・菅原道真が醍醐天皇によって九州の大宰府に左遷されました。彼の才能を妬む左大臣・藤原時平は、道真を罪に陥れてやろうと策略し「道真は国家の政治を私物化している」と醍醐天皇に何度も讒言しました。これにより、天皇も道真のことを逆臣と思いこむようになり、901年1月20日に菅原道真を太宰権帥に左遷、筑紫国に流罪とすることとしました。
長年住み慣れた自宅の庭に植えられていた梅が咲いているのを見て「東風(こち)吹かば匂ひ送来(おこ)せよ梅の花 主(あるじ)無しとて春を忘るな」と詠み、この日、都を旅立ちました。その梅は菅原邸から太宰府の庭まで飛んで行ってそこに根づいたという「太宰府の飛梅」の伝説があります。菅原道真は無念の思いを抱きながら、2年後の903(延喜3)年2月25日に亡くなりました。その後「学問の神」としてあがめられることになるんですが、周りが道真の恨みを恐ろしく感じたからってことで、「忌神」とされたのかなと。
本日も皆さんにとって良い日でありますように。